本は上部分1/3を読めばわかる、らしい。情報収集は読書に限定しないことが大事だ。 #頭がいい人の読書術
読んだ本の感想と要約を。
10分で本を読み、30分でアウトプットを繰り返している著者の勧める読書、インプットとアウトプットの方法について述べた本です。
大切なのは読書の目的をどこに置くか、で速読でも、熟読でも、どちらでも良い。
好きな風に読みたい本を読みたいように読めばいい。
その方が気分も乗るしインプットする力も大きくなることが多いから。
といった内容を冒頭に述べつつも、著者は速読を推しています。
あくまでもアウトプットに重きを置くには速読の方がいいということには激しく同意なので良いのですが、少し矛盾を感じました。
ただ、年間1000冊の本を読んでらっしゃるのは素直にすごいです。尊敬します。
わたしも大体年間100冊は読んでますが、1000冊も読んでいると世界の見え方がだいぶ変わってきそうです。
上半分1/3読書とアウトプットで記憶を定着
ほかの速読やインプットアウトプット系の本にはあまり書かれてないかな?と思った筆者の主張は、
本の上1/3を読むだけで大意は掴める、という主張。
縦書きなら本の上1/3、横書きなら本の左1/3を読みます。
また、アウトプットして記憶を定着させなさい、という話は類著でもよく見かける話ですが、書く、人に話す、のが代表例ですかね。
また、本だけではなく、新聞やビジネス誌について、各紙の特徴を比較しているのも面白かったです。
わたし自身は、日経と産経新聞以外はいまいち特徴が分かっていなかったのですが、お陰でなんとなく各紙の概要がわかりました。
とりあえず日経新聞は今は無料会員ですが、また購読してもいいかな?と思いました。
読書はストレスを軽減させる?
イギリス サセックス大学の研究で、読書6分でストレスが68%、つまり2/3の減少があることが示されたそうです。
また、音楽は61%減の効果、コーヒー54%、散歩は42%、ゲームは21%減の効果があることが明らかになっているそうですが、これはどんな母集団で実験された研究なのか、また本人にどれぐらいその習慣があるのか、本人の嗜好などが本に示されておらず、参考文献としてどんなタイトルの論文で出された研究なのかも分からないため、あまり確実とは思えませんでした。
こういった研究結果を掲載する場合は論文タイトルなどの根拠も載せて欲しいと思う今日この頃です。
私の場合、コーヒーが苦手なので、いまいち54%もストレス低減効果があるとは思えない、というのもある気がしますが。
読書に苦手意識があったり嫌いな人は68%もストレスが低減するとは思えないですし。
オススメの本の選び方、参考図書
まず筆者のおすすめの本の選び方は、
①目的を明確にする
②ベストセラーを読まない
③ロングセラー、原書を詠む
です。
①については、読書術の本には大抵書いてある重要なポイントですね。
②、③についても、どこかで聞いたような気もしますが、本選びの時に意識の外にあったので、改めて意識しようと思わされました。
教養をつけるための本として紹介されていたのがこちらの本です。
小学校6年分の算数が教えられるほどよくわかる (BERET SCIENCE)
- 作者:拓也, 小杉
- 発売日: 2016/04/22
- メディア: 単行本
自分自身は理系(しかも数学が苦手な)なため、歴史や政経、算数は苦手分野なため、面白そうだなと思いました。
また、参考図書で何冊か面白そうな本(この本の元ネタになっていそうな本も含む)が何冊かありました。自分でも読んでみたいと思った本や積読になっていた一部の本を紹介しておきますね。
学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)
- 作者:樺沢紫苑
- 発売日: 2018/08/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣
- 作者:印南 敦史
- 発売日: 2016/02/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 作者:山中 恵美子
- 発売日: 2018/11/10
- メディア: 単行本
- 作者:樺沢紫苑
- 発売日: 2015/04/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 作者:バーバラ ミント
- 発売日: 1999/03/01
- メディア: 単行本
- 作者:西岡 壱誠
- 発売日: 2018/06/01
- メディア: 単行本
また、フォトリーディングの本も参考図書として挙がってましたね。
- 作者:ポール R.シーリィ
- 発売日: 2009/11/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
パレートの法則(8:2の法則)、どんなことも重要なのは全体の2割程度、ということにも触れられていたので、
筆者の読書法にフォトリーディングに近いものを感じていたのですが、参考図書を見て納得しました。
フォトリーディングについては、過去にも紹介してますので、良ければそちらの記事もご覧ください。
supercali.hatenablog.com
読書信仰に陥らず、情報媒体は限らない方がいい、と私は思う
結局のところ、読書もなんでもかんでも大量に読めば良いわけではなく、かと言って、一冊の本だけじっくり読めばいいわけでもなく、自分にとって負担にならずに楽しめる範囲で情報収集するのがいいと思いました。
なぜなら、その本に載っている内容が正しいのか、正しいとしてもその本があなたにとって役に立つのか、そして過去は正しかったとしてもこれからも正しいと言える内容なのかは、大量に読まないと分からないし、
かといって、その著者の思考を自分のものにするためには、色々な本を速読するのではなくて、その一冊を何回も読み返したり自分の中で咀嚼する必要があると思います。それこそ著者が書かれているようにアウトプットをするなどの工夫が必要かと思うのです。
また情報収集の媒体として、本というのはどうしても伝達速度に欠けると思います。やはり、ニュース、新聞の方の方が早いですし、もっと早いのはネットやYouTubeなどでしょう。
最近強く感じているのは、読書信仰に陥らず、かといって、読書を嫌いもせず、色んな情報媒体をバランスよく取り入れたほうがいい、ということです。
読書には読書のメリットデメリット、ネット記事等にはネット記事のメリットデメリットがそれぞれあるので、うまく活用していきたいなと思いました。