〜好学健癒〜雑記ブログ

医療系研究科 修士卒、累計読書冊数1500冊以上の私が、ブックレビュー、防災、ライフハック術、映画や観劇の感想などを綴るブログです。

教養をつけるのにもおすすめ。本当は「怖い絵」の日本画版!? #奇想の系譜

今日の記事は短めです。

奇想の系譜という本を読んだのでその紹介です。

奇想の系譜 (ちくま学芸文庫)

奇想の系譜 (ちくま学芸文庫)

  • 作者:辻 惟雄
  • 発売日: 2004/09/09
  • メディア: 文庫

美術史どころか歴史にも苦手意識があり、あまり興味が持てずずっと積ん読になってましたが、思ってたよりも興味深く読めました。


『奇想』、始めて聞いた言葉だったので、「奇」抜な、「奇」異な、「奇」想外な発「想」の絵と画家を紹介している本かと思いましたが、

あとがきや解説を読むと、「奇矯エキセントリック」で「幻想的ファンタスティックな」日本画家とその絵に焦点を当てて紹介している本だそう。

私自身は美術史には詳しくないのですが、この本が出版されてから、この本で紹介された画家さんの展示会が増えたり、研究が進んだりと、近世絵画史の発展に貢献した本のようです。


私が読んだ印象としては、本当は「怖い絵」の日本画という感じでしょうか。

怖い絵 泣く女篇 (角川文庫)

怖い絵 泣く女篇 (角川文庫)

新 怖い絵 (角川文庫)

新 怖い絵 (角川文庫)

と言っても、私自身はこの本を読んでおらず、怖い絵展に行っただけなのですが。

でも、それに近いグロテスクさ、シュールさがあると思いました。
このグロテスクさ、シュールさが人間的な泥臭さをもって、つまらないと思ってた日本画を、想像以上に面白くしてくれています。

日本画を見て面白いと思ったことはなかったのですが、こんな楽しみ方もあるとは、と目から鱗でした。

美術史に興味がある人はもちろん、
興味がない、全然知らない人でもとっつきやすく、教養を身につけるのにおすすめできる本だと思います。

ただ、絵の写真がほとんど白黒だったのがちょっと残念でした。
カラー刷り4色、掲載絵を増やした図版もあるようですね。

新版 奇想の系譜

新版 奇想の系譜

  • 作者:惟雄, 辻
  • 発売日: 2019/02/04
  • メディア: 大型本

いつか展示会にも行って本物の絵も見たいです。

ここまでお読み下さりありがとうございました(*^^*)