美女と野獣 実写版 の見どころ&感想
こんばんは。染谷しおりです。
先週末、地上波で初登場してましたね〜
普段はテレビ見ないんですけど、思わず見てしまいましたw
やっぱり良かったです!
映画公開中に、3D4DXと、字幕版を1回ずつ見てはいたのですが、楽しめました!
今更ですが、映画の見どころ紹介と感想を言わせてください!
有名作品ですし、ネタバレ前提で話しますので、ネタバレが嫌な方は回避でお願いします。
子どもの頃から、美女と野獣のアニメ版は何回も見ていて、好きな作品(天井まで届く本棚に憧れて買ったこともある)だったので、エマ・ワトソンでの実写化は素直に嬉しかったです。
アニメ版とはまた違った魅力のある作品になったな〜って思います。
★ベル役のエマ・ワトソンが美しい
エマ・ワトソンの美しさだけでも楽しめますね。
もし仮にこの作品が駄作になってたとしてもエマ・ワトソンだけでも楽しめたんじゃ無いか、っていうくらい美しいです。
ただ、個人的にエマ・ワトソン好きなのですが、アニメ版ベルとはちょっとキャラクターが違いますかね。
アニメ版ベルは、
ちょっと強気だけど夢見がちな女性、というか空想の世界や本の世界に生きてる女性、本好きではあるけけど、特別賢いというわけでは無い(本を読んでるから他の村人に比べて教養はある)
という印象でしたが、
実写版ベルは、読書や空想のストーリーも大好きだけど、基本的に現実を見据えて生きてる、洗濯機を発明してたり、教養があるだけじゃなくて、賢くて頭の良い女性
という印象。
ちょっとキャラクターは違いますが、どちらも魅力的なベルですね。
★脇役の方々の歌唱力がすごい
特に野獣役、ガストン役の方の歌が素晴らしい
やはり、エマ・ワトソンの歌も充分素晴らしいんですが、それよりさらにハイレベルな歌唱力、
エマさんの歌も素敵だったけど、野獣、ガストンの歌唱力が圧倒的でしたねー。
ル・フウやクロック夫人の歌も素敵でした。
ちゃんと経歴調べたわけでは無いんですが、ミュージカル俳優とか、そっちの方の出身だったりするのかしら?
★楽しいミュージカルシーン
特にお気に入りのシーンは、BE OUR GUESTの晩餐会シーン
居酒屋でガストンを讃える歌のシーン
ですね。ディズニーはやはりこういうミュージカル音楽を見ててすごく楽しくなるように作られてて、さすがです。
★原作小説と比較して
美女と野獣、原作小説読んだことは無いのですが、原作ではベルの父親がバラの花を盗んでたらしいと聞いたことがあります。
アニメ版ではバラの花を盗んだりしてませんが、
映画版では原作通り、バラの花を無断で持って行こうとしてましたね。
アニメ版よりもさらに原作小説に沿った構成になってるのかもしれません。
★当時の時代背景を知りたくなる
ベルの住んでた村って、パリまで馬車で1日で行って帰って来れる距離みたいですが、結構近いですよね?
今でいうと首都郊外扱いなんじゃないかと思いますが、
一種の集落のような感じというか、村もそこまで発展してる様子もなく、当時はパリ以外はあんなもんだったんでしょうか?
また、当時のフランスの政治ってどうなってたんでしょう?
野獣は本当は王子様だったわけですが、間違いなくフランス国王ではないでしょうから、貴族領主の息子、的な感じだったんでしょうかね?
プリンスの意味する言葉の範囲が日本語と英語で単純にちょっとずれてるんですかね。
パリも比較的近いようですし、ベルの住んでた、あの辺りの村周辺の統治を任されていた貴族領主?何でしょうか。
冒頭で「住民から高い税を巻き上げて〜」みたいなナレーションもありましたし。
当時のフランス国内の政治ってどんな風に動いてたのか気になるところです。
そして、正確には、何年ごろの話をイメージして作られた作品なのか不明なのですが、黒魔法とか、魔女裁判とか、行われてた時代にはかなり近そうですよね。
ペストが流行した時期ともかぶっていて、アニメ版では語られていなかったベルの母の死の真相がわかりました。
また、精神疾患になっている!と言われて無理やり病院に入れらそうになってるシーン、ちょっと怖かったですね。
当時にしてみれば偏見の目は凄かっただろうなあ、と思います。
当時の精神病患者の末路を想像してゾッとしたし、魔女狩りに近いものも感じました。
1回異物として認識されたら排除されてしまって、生き残れない世界というか。
そして、発言力のある人間が、自分の気に入らない人間を陥れるために、魔術とか精神病という理由を持ち出して、排除し殺すことのできる、という時代の恐ろしさ、恐怖の一端が表現されてるように感じました。
ガストンがああやってたように、単なるご近所トラブルで魔女だと密告されたり、精神病院に入れられたまま出られず死んでしまった方が大勢いたんじゃないかと思います。
今だって1回異物として認識されたら排除されてしまう、という現実がないわけじゃないけど、少なくとも、精神疾患とか病気になったら、医者がちゃんと診断した上で治療してくれますからね…。
病気集落や村みたいな閉鎖環境から抜け出すとか、当時ほど理不尽な思いはしないと思いますので。
★お城の図書館
天井まで高く積んである図書館のプレゼントは効いてましたね。
自分も全く同じ状況下で、そんなんプレゼントされたらそれだけでも惚れてた気がする。
当時、田舎にいたら創作の話を楽しめるのって読書くらいしかないしな。
しかも集団の中でも疎外感強くて父親以外にまともに話ができる人もいない、しかも新たな出会いもない、となると…
ベルさんも新しい本を読みたくて読みたくてしょうがないって感じだったろうし、その気持ちはほんとうによく分かる。
今となっては別の娯楽も存在するし、現代ってびっくりするくらい娯楽が多いから、あまり感じないけど、当時、空想の物語を楽しめるのって、純粋に文学、本か、吟遊詩人ぐらいのものだったはずなんだよね。
もし当時ああいう環境で育ったら、図書館のプレゼントは、喜びで奇声を発するとか、笑いだすくらいには喜んでしまうと思うわ。
★ル・フウという魅力的なキャラクター
アニメ版と実写版で一番キャラクターが変わったのはル・フウ(ガストンの相棒)かも。
アニメ版ではただのおバカさんというか、おとぼけなだけのキャラクターで、ガストンに尻尾振ってる犬みたいな存在でしたが、
実写版ではガストンを慕っているところは変わらないけど、根の良い思慮深い青年で、映画の中でもかなり存在感がありました。
これは良改変だと思います。
そして、映画公開時、ル・フウがゲイであるという表現があるため、映画の上映が規制される国もある
っていうのがニュースでもやっていたので、観る前からちょっと気になってはいたんですが、正直、規制するほどでもなくない?って思っちゃいました。
まあ、言われてみればたしかに、それらしき描写がありましたが、フィルターがかかってるから気づけただけなのかなあ、という気がします。
本当は心優しく思慮深い青年が、ガストンについて行ってるのも惚れてしまっていたから、と考えると納得いくんですよね。
フィルターかかってると、ガストンのこと好きなのかな、って思うけど、どちらかというと尊敬、崇拝に近いっていうか、アイドル信仰?に近いように感じた。
また、2人が関係を持ってるか否か明言はしてなかったけど、どっちもありえなくはないような…それでもずいぶん変わってきますよね。
ガストンは畜生だから、普通に身体だけの関係とか持ってて、特に情とか移ってなくてなんとも思ってないみたいな可能性も…
未亡人に喜ぶ発言からしてもクズっぽいし、とも思ったけど、
よくよく考えたら「何で彼女できない?」って聞いてるあたりマジで気づいてないだけかもしれないのか…。
★ガストンは結局死んだの?
友人がガストン、最後のダンスシーンに出てきたよ〜って言っていたので、目を凝らして探したのですが、見つけられず…
ル・フウと、三銃士っぽい人のうち女性のドレスを着てにっこりしてた男性は見つけられたんですけどね。
ル・フウ最後幸せそうだったけど、なんか、ちょっと、もやっとしたなあ。
個人的には戦闘シーンで、ある程度ガストンのことが吹っ切れたにしても、
ル・フウにだけは、(もし死んでたんだとすれば)ガストンのことを追悼して欲しかった…
別にいい奴じゃなかったし、どう考えても残酷な畜生だったんだけど、それでも好きだったんだろうになあ…と思ってしまう。
追悼してるシーンがあった後に、あの舞踏会なら全然気にならないんだけどね。
なんかガストン1人に悪役を押し付けた感じがあって、なんかそれがすごく違和感が出てきてしまう。
どんなに悪役だったとしても、誰からも死を悼んでもらえない人生、って本当に虚しいなあと、少し悲しい気持ちになりますね。
★広い世界とは
序盤で、「もっと広い世界が見たい〜」とかって歌ってたけど、正直別にそこまで世界は広がってなくて、村の外には出るようになったけど、ご近所のお城に行くようになっただけだし、
どちらかというと、城の中にずっといる未来しか見えないから、あまり広い世界を見に行くことはなさそうだよなあ。
まあ、パリに旅行くらいは行くこともあるかもしれないけど。
まあ、あれだ、愛という新たな、広大な世界を見つけたということなんでしょうかね。
ここまで色々書きましたが、やっぱり面白かったです!
1回目に見た時は、あまり気づかなかったのですが、
ベルが本を借りに通ってた教会の牧師?神父?さん、地味にベル親子のことかばってるんですよね。
施設に入れるな!病院に連れて言ってあげてくれ!とか。
洗濯物ぶちまけられたのを拾ってあげたり。
あと、Mr.ポットが冒頭で「何かを忘れてる気がするけど思い出せないんだ!」って言ってたのも地味に伏線だったんですね。
1回観た方も、何回か観ると新しい発見があるかもしれないので、ぜひまた見てみてくださいね♪